第一人者である松本俊彦先生にお話しを聞きました。
これまでの依存症治療は、対象の物質を完全に断つことが求められました。近年は、治療を継続することを重視する方法が広がりつつあります。丸山議員と党議員団は、国立精神・神経医療研究センターを訪ね依存症治療の第一人者である松本俊彦先生にお話しを聞きました。
依存症からの回復はできる
アルコールや違法薬物などの依存症は、本人だけでなく家族や友人まで傷つけ、その関係を壊します。意思が弱いなどと本人を批難しがちですが、依存症は誰もがなり得る病気です。
必要なのは精神科での専門的な治療であり、完治はありませんが、回復は十分可能です。
市販薬の過剰摂取10代〜20代で増加
松本先生によると近年、違法薬物使用の割合が減少し、処方薬、特に市販薬による依存症が増加しているといいます。特に10代〜20代の女性を中心に咳止め薬や解熱鎮痛薬などの市販薬の過剰摂取が問題になっています。
その背景には孤立や「生きづらさ」があるといいます。
ハームリダクション治療につながり続けるために
「生きづらさ」を抱えた状態で「ダメ。ゼッタイ。」を押しつけて、治療の継続が困難になるよりも、薬物等依存対象物の摂取を減らしていく、失敗しながらでも治療を続けることを重視するのがハームリダクションです。
松本先生はハームリダクションをとり入れた治療プログラムSMARPP(スマープ)を開発。全国各地に広げています。

道ではアルコール健康障害やギャンブル依存症について、それぞれの計画に基づき周知啓発や対策を進めてきました。
2026年度からの計画改定にあたり、これまでの進捗状況等や今後の取り組みについて質問しました。
道内の依存症患者について
道の計画によると、推定される道内のアルコール依存症患者数2・6万人に対し、治療を受けているのは入院約1200人、通院約4千人。また、推定される道内のギャンブル依存症患者数は7・3万人です。医療機関で治療を受けているのは入院13人、通院280人。相談件数も2023年度道内で約900件と、推定患者数を鑑みれば、あまりに少ないと言わざるを得ません。
否認の病 ― 依存症
依存症が心配される人の多くが医療につながらない原因について、道は社会における誤解や偏見、相談窓口等の周知不足を掲げました。
しかし丸山道議は、病を認めることで依存対象物を手放す事への不安や孤立などへの恐れなどから、本人自ら相談等につながることが、困難であると指摘。家族等の不適切な対応が病を助長する懸念もあげ、今後の依存症対策を質しました。
保福部次長は「治療や相談に従事する人材育成・確保、知識の啓発周知、専門医療機関の整備、自助グループ支援を計画に盛り込み、本人のみならず家族が適切な支援を受け、安心して暮らせる社会の実現に取り組む」と答弁しました。
