OTC 類似薬とは、病院で処方される保険適用の薬品のうち、ドラッグストアや薬局で処方箋なしで買える市販薬と同様の効果のものをいいます。政府が2025年の骨太方針で、OTC 類似薬の保険適用を見直すとしたことで、病院で処方されていた鎮痛剤、解熱剤、保湿用軟膏などが保険適用外となれば、利用者の負担が増し、受診控えが起こるのではと、不安が広がっています。
北海道の医療基本理念との整合性は
北海道医療計画では「住民・患者の立場に立ち、質の高い医療を提供するための体制を確立する」という基本理念のもと、疾病予防や早期発見のために身近な地域での日常的な診療や健康管理、適切な医療機関への紹介等を行う「かかりつけ医」を推奨しています。
丸山道議は「OTC類似薬が保険対象から外されるとなった場合、かかりつけ医を受診したとしても処方されないという事態が起こり、かかりつけ医としての役割が果たせなくなる。基本理念に添わないものになってしまうのではないか。さらに、子どもや慢性疾患を抱えている人にとっては、大きな不安になっているが北海道として問題とは思わないか」と投げかけました。
 道は、国の今後の検討状況を注視していくとの答弁に終始しました。
国に対して、あるべき医療制度の提言と要望を
丸山道議は、利用者負担が大幅に増大し、受診控えとそれに伴う重症化リスクの高まりについては日本医師会でも懸念を示しているとして、道は、国の動向を注視するだけではなく、制度改正の概要が固まる前に地域医療の実情と様々な懸念があることを国に働きかけていくべきと強く迫りました。

