2025年6月に閣議決定された”骨太方針2025”に「OTC類似薬の保険適用外し」が盛り込まれました。政府は自民・公明・維新が合意した国の医療費4兆円削減のために「75歳以上被保険者の3割負担」「病院11万床削減」とともに進めようとしています。
OTC医薬品とOTC類似薬とは
OTCとはオーバー・ザ・カウンターの略で、OTC医薬品は処方箋なしで薬局やドラッグストアで購入でき、全額自己負担です。
一方OTC類似薬は、市販薬と効能が似ていますが、処方箋が必要で医療保険が適用されます。
OTC類似薬には解熱鎮痛剤や花粉症薬、皮膚保湿剤、湿布薬などがあります。
難病患者や慢性疾患罹患者から反対の声
保険適用除外では患者の経済的負担が増加します。また、難病患者や子ども医療費の無償化の制度からも外れてしまうことに懸念が示されました。加えて受診控えによる症状の悪化や医療機関の経営への影響、市販薬の利用が促進されることになった場合の安全性の確保など、問題が山積しています。
政府は2026年度からの実施を狙うが
民医連からは、下諏訪町議会では6月議会で「OTC類似薬の保険適用除外の議論を慎重に進めることを求める意見書」が採択されたと示されました。道議会でも住民福祉向上の立場で、十分な議会論戦で患者を守り、医療機関の経営を守る医療保険制度の実現を求めるよう要請されました