日本遺産とは、地域の歴史や特色をストーリーとして語る文化財群で、文化庁が認定します。今回の認定にあたっては関係者の皆様のご努力に敬意を表します。
「心臓と呼ばれたまち」というフレーズは、小林多喜二が随筆『故里の顔』で小樽を描いた文章の中に「人口十五六万の、街並が山腹に階段形に這い上がった港街で、広大な北海道の奥地から集まってきた物産が、そこから又内地に出て行く謂わば北海道の「心臓」みたいな都会である」とあり、これがもとになっています。
特高警察に逮捕され、獄死を遂げた小林多喜二は、プロレタリア作家として小樽を代表する一人です。
商都小樽の反映を労働者の目線でとらえた多喜二の文章をひいて、小樽が日本遺産に認定されたことは大変意味のあることです。
