非正規雇用3割が主たる生計者
全国平均で、50円の引き上げとなった今年度の最低賃金ですが、北海道地方最低賃金審議会では、1円の上乗せにもなりませんでした。
丸山はるみ道議は、道内労働者の約4割、女性では約6割が非正規雇用で、その3割が家計を支える主たる生計者だと指摘。
さらに、パート労働者が世帯主の場合、貧困率が4割を超える実態を告発。厳しい現状への認識を問いました。
経済部長は、最低賃金に近い賃金で働いている人が多いとの認識を示すも最低賃金の引き上げについては道内の中小・小規模事業者の経営に影響を及ぼすとの懸念を示し、地域別最賃審議会において決定されたと述べるにとどまりました。
女性に多い道外への人口流出
丸山道議は関東圏と比較すると依然低いままの北海道の最低賃金が、道外への人口流出に女性が圧倒的に多い理由であると指摘し、最賃引き上げが切実な課題であることからも、知事がより踏み込んだ働きかけをするべきだと検討を迫りました。
知事は、地域別の最低賃金は地方最低賃金審議会により決定されているとして、賃上げしやすい環境整備に向け、国や経済団体・労働団体と連携、協力して取り組むとの答弁にとどまりました。
知事の主体的な取り組みが不可欠
丸山道議は、岩手、徳島両県知事が、地方労働局に引き上げを働きかけた事例を示し、それに比べると鈴木知事は、これまでの取組を繰り返すばかりの無関心な姿勢だと批判、知事として主体的な取り組みに踏み出すべきと再度質しました。
鈴木知事は、地域間格差の是正に関し、「全国知事会を通じて要請している」と答弁するのみで、道として独自施策を行う意思は示さないままです。